ホイールボルト(クリップボルト)トラブル
先週末は不思議な事に「ホイールボルト(クリップボルト)トラブル」が2日連続で入庫しました。
1台は147
ご自分で冬タイヤ→夏タイヤに交換されるオーナー
(ホイール付きの状態です)
タイヤの交換を終え、ボルトを締めていくと1本だけ締まる手応えが無く、ユルユル回ってしまう・・・外そうにも外れないので取り外して欲しいとのご依頼でした。
何とか取り外した画像が上の画像
ハブに入る部分がすっかりナメてネジ山が無くなっている状況でした。
ハブ側はというと、
ネジ山の修正を試み、何とか修正できましたが、やはり出来上がったネジ山は他の部分と比べると「山が低く」今後も安心して使用できるかと言えば不安な状況です。
オーナーに確認してもらい、安全策でハブの交換を行ないます。
念のため、他もボルトも点検しましたが、「伸びている」のが確認されました。
ボルトは伸びます。
特にオーバートルク(締め過ぎ)による伸びが発生します。伸びてしまうと、通常(アルファなどの場合)ねじピッチは1.25mmですが、そのピッチが狂ってしまうわけです。
全く同一のホイールを夏、冬で交換している場合は気が付かないかもしれませんが、異なるホイールを使用している場合、伸びた部分(ねじピッチが狂っている部分)がハブのネジ山を攻撃してしまい、ハブ側を壊してしまうケースが考えられます。
この147の場合は、それに該当したと思われます。
大事を取って、伸びているボルトは新品に交換することをお勧めしました。
2台目、
159 2.2 JTS
減速時に駆動系から異音が聞こえるので点検して欲しいとの事です。
クルマを試乗させてもらうと、確かに減速の際に何かが擦っているような周期的な音がします。何の音なのか全く見当がつきません。
2度程試乗させて頂きましたが、音の原因の推測が全く出来ない状況でした。30年以上のメカ暦が有りますが、聞いた事の無い音・・・
リフトアップし、ホイールのガタを確認すると、フロント左ホイールにガタを確認することが出来ましたので「ハブの異常」と一時判断。
ボルトを緩めようとすると、既に緩んでいる事、及び脱落して1本が紛失してしまっている状況でした。
悪戯、締め忘れと2方向から考えましたが、後者が正しい解答のようでした。
他のお客様にも雑談を織り交ぜて話をしてみましたが、やはり普通に考えれば(何事も無ければ)ホイールボルトの締め付け確認等は行なわないと思います。
タイヤ交換をご自分でされる方は、交換の際にボルトを良く点検(見てみる事)する事と、時々(若しくは定期的、長距離運転の前などに)ボルトの緩み具合などをご自分で確認されることが望ましいのかもしれません。
« アルファロメオ147 セレスピード クラッチその他 | トップページ | アルファロメオ156 V6(クラッチO/H) »
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
« アルファロメオ147 セレスピード クラッチその他 | トップページ | アルファロメオ156 V6(クラッチO/H) »
今日は、ありがとうございました!
これでスッキリいたしました。安心 安心☆
投稿: Mayuge | 2014年5月25日 (日) 17時02分
ご来店、修理のご依頼ありがとうございました。
原因等はお伝えしたとおりです。
これで安心してお乗りいただけるかと思います。
今後とも宜しくお願い致します。
投稿: kagawa | 2014年5月26日 (月) 09時46分