ランチア デルタ EVOL2
ランチアデルタEVO2の整備ご依頼を頂きました。
(Yさん、ご依頼ありがとうございます)
さて、
デルタに関しては、多くの車両を手がけさせて頂いておりますが、新規での初めてのご依頼となると少し「問診」が多くなります。
デルタは人気車種がゆえに長く愛され続けているクルマですが、年式を鑑みれば経年数は否めません。そうなると、今までの経歴(整備履歴)が重要になります。
それまで他所で手を入れられていると、思いもかけない修理(改造)が有ったり、重複する内容の整備が必要になったりするからです。ですので、「問診」が長くなったりしていくんですね。
ところで本題に入りましょう。
整備のご希望箇所は、
先ず、ブロワーモーターが動かない事が有る、時々何かの拍子で動き始める、これから見ることにしましたが、なかなか症状が出てくれません。
やっと今日、症状が発生してくれたので点検に掛かります。
所謂ヒーターモーター(ブロワーモーター)は、アースコントロールです。
IGオンで常時+の電源が供給され、アース側に有るレジスター(抵抗器)で風量をコントロールし、アースに落ちます。
何かの拍子で(段差越え等)で回りだすことが有る、との事なので、モーターを疑いましたが、症状が出ている状態で+の電源を追うと供給が途絶えています。
配線を手繰り、追って行くと
ヒューズボックス裏のオレンジの配線に電源供給が有りません。配線を動かすと復活する状態です。
これで不良箇所が判明しました。
次に、エンジン不調
冷間始動時にファーストアイドル(回転上昇)が無く、今にも止まりそうになる症状です。
二次エアーを吸っていないか確認して行きます。
すると、
フューエルレギュレーターのバキュームホース接続部分から燃料が出ています。内部のダイヤフラムが損傷してバキュームによりガソリンが吸い上げられていたようです。
これではエンジン不調になりますね・・・
燃料を吸い込んで傷んでいたバキュームホースとともに交換しました。
それでも、ファーストアイドルは安定しません。
次に疑ったのが、アイドルスピードコントロールバルブ(以下ISCV)
抵抗値を計ってみました。
仮組みでテスト用のモノを取り付け、始動してみると正常です。
次にハンチングが多いので念のためコンプレッションチェック
(画像は1番~4番の順です)
最後にO2センサーを交換し、第一段階は終了。
オーナーと打ち合わせして先に進みます。
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